新入生の声 #1 片岡 将さん/プロラグビー選手

新入生インタビュー#1
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SBI大学院大学に入学した新入生の方に今しか聞けない思いを語っていただく「新入生インタビュー」。
記念すべき1回目は現役ラグビー選手の片岡 将さんにお話を伺いました。

2019年に日本で開催されたラグビーワールドカップ。
ブレイブ・ブロッサムズの快進撃でラグビーへの関心はかつてないほどに高まり、文字通り花形のスポーツとなりました。
一方でボディコンタクトが他に類を見ないほど激しく、選手でいられる期間が限られているスポーツでもあります。

2020年に入って全世界を襲ったコロナ禍もあり、片岡さんは今後どうしていきたいのかをよく考えたそうです。
そんな片岡さんは本学入学直後の現在、どんなことを思い、どんな未来を見ているのでしょうか。
東京キャンパスにお越しいただき、お話を伺いました。

※この記事は2020年10月に行った片岡さんへのインタビューをもとに制作しました

今後どうしていきたいか考えた結果、MBAを取得することに関心を持った

――片岡さんは今、どんなお仕事をされているのでしょうか?

片岡:現役のラグビー選手です。東京都日野市にある日野レッドドルフィンズというラグビートップリーグに所属するチームに在籍しています。チームの中ではハイパフォーマンスリーダーという役職に就き、チームや個人が練習や試合でのパフォーマンスを最大化出来るよう、みんなと協力しながら取り組んでいます。

ハイパフォーマンスリーダーは今年になってからの取り組みです。従来は競技の中で厳しい経験を共有すればチームに一体感が生まれると考えられてきましたが、それでは選手が抱える不安は解消されません。選手である「オン」のときより一個人に戻る「オフ」のときに注目して、どうすれば快適なメンタルが保てるのか。そしてチームが勝てるようになるのか。そんなことを考えて活動しています。


片岡将
――ラグビー選手がMBA取得を目指すのは意外に思われる方も多いと思います。どんなきっかけでMBAに関心をお持ちになりましたか?

片岡:現役選手としてのデュアルキャリアや引退後のセカンドキャリアに向けて準備をしたいと考えていました。

ラグビー選手には、「外国人のプロ選手」「日本人のプロ選手」「社員選手」という3種類の契約があります。この中でキャリアについて一番悩んでいるのは、じつは社員選手です。引退しても会社に残れるので生活の安定は約束されるかもしれませんが、ラグビーがしたくて入社しているので、引退後に離職して地元で再就職したり他業種に転職したりする人も案外多いんです。
僕はプロ選手なので毎年「競技生活が終わるかもしれない」と思ってやってきました。そのためキャリアについても考える機会が多かったですね。

多くのプロスポーツと同様に、弊部も今年はコロナ禍の影響を大きく受けました。チームがなくなることも僕自身が選手を続けられなくなることも、かなり現実的な話として向き合わざるを得ない状況でした。

そこで改めて今までの人生を振り返り、今後どうしていきたいかを考えてみたんです。幸い時間はあったので、本をたくさん読みました。その中で北尾さんの本や経営の基礎を学ぶことに行きつき、MBA取得に関心を持ちました。


片岡将


北尾氏の思想や書籍に触れ、北尾氏が創設した学校で学びたいと思った

――北尾学長の著書には中国古典がよく出てきます。中国古典にとっつきにくさはありませんでしたか?

片岡:もともと古典が好きで、とくに抵抗はありませんでした。僕は香川県出身なのですが、香川から出た弘法大師空海の思想も中国古典の影響を受けています。大きな仕事をした人の背景を探ると中国古典に当たることが多いです。

SBI大学院大学教授である守屋先生の本を読んで、自分なりに「ここは本当にそうかな」と思ったりしていました(笑)。人によって解釈が変わるのが中国古典のおもしろいところです。

僕はラグビーで悩んだことはほとんどありません。悩むのは身の振り方や人間関係についてです。こういった悩みは古典を読めばだいたい解決します。ただ、こういう話はあまり人にはしません(笑)。自分で書いている note でも小出しにするようにしています。でも書くと反応をくれる人もいるんですよ。


片岡将
――SBI大学院大学に興味をもったきっかけは何でしたか?

片岡北尾吉孝日記が入り口で、そこからSBI大学院大学を知りました。北尾吉孝日記を遡って読み、「この人が作った学校で学びたい!」と思ったんです。また在籍されている教授の方々を調べると、自分がその先生方の書籍を既に持っていたりして、縁があるような気持ちになったのもあります。

他校と比較検討はしていません。友人から他の大学院大学の情報を多少聞いたことはありましたが、他を検討することはなかったですね。


――そのうえでSBI大学院大学を選んだ決め手は何でしたか?

片岡:一番は北尾吉孝氏が学長であることでした。北尾氏の思想や書籍に触れ、北尾氏が創設した学校で学びたいと思いました。

じつは始めはMBAを取ることに否定的でした。実践を伴わないのに勉強しても仕方がないだろうと。SBI大学院大学のことも今年に入るまで知りませんでしたが、北尾学長の本を読んだり事務局の方に相談に乗ってもらったりしているうちに「ここなら」と気持ちが固まりました。

中国古典による人間学とコーチング要素が強いことも決め手です。僕はずっとラグビーをやってきました。今のチームをめぐる困難な状況も含めて、この職業を通して得た学びはこれからの人生に必ず活きると信じています。

SBI大学院大学は経営の基礎だけでなく、中国古典を通した人間学を学べます。そして先生方や修了生、事務局の方のフォロー体制が充実していて良いコーチングを受けられる環境だと感じたのも選んだ理由ですね。


――まだ授業は始まっていませんが、入学してみて印象はいかがですか?

片岡:入学式後のオンライン懇親会に途中から参加したのですが、修了生の方が親切にしてくれました。ビジネスの質問をしたら誰かが答えてくれそうな環境だなと思っています。すぐFacebookのコミュニティに入りました(笑)。

教授の方々もやさしかったです。こば先生(小林英幸教授)とはトヨタつながりで面接のときにラグビーの話で盛り上がったり、石川秀樹先生は懇親会の時に話を振ってくれたりしました。


片岡将

お世話になった方々に恩返しをしたい。その時にベストな自分で在りたい

――片岡さんがMBAを取得して実現したい未来はどんなものですか?

片岡:まずはお世話になった方々に恩返しをしたいです。自分を育ててくれたラグビーやラグビーを通して出会った方々の要望に応えられるよう、その時にベストな自分で在りたいと考えています。

また自分にしかできないことで起業し、それが事業として成り立ち、事業家として運営できることが目標です。現時点では教育支援事業をやってみたいと思っています。自分が死んだ時に事業や思想、経営哲学が未来に残るのが理想ですね。

ラグビー選手は今変わってきています。以前なら空き時間に違う分野の勉強をしたら「ラグビーに支障があったらどうするんだ」という風潮がありました。でも現実問題として、現役の間にサラリーマンの生涯年収を稼げる人はほんのわずかです。「だからどうするのか」というのを若い人ほどよく考えるようになっています。僕の挑戦も誰かがキャッチしてくれるんじゃないかと思っています。


片岡将


――これからMBAコースで学ぶにあたり不安なことはありますか?

片岡:夢や目標は大きくもっていますが、基本的にはオンラインによる日々の学習が日常です。しっかりと学習時間を確保できるのか、また自分のルーティンを作って習慣化出来るのか多少不安な気持ちもあります。


――最後にこれからの意気込みを聞かせてください。

片岡:実現したい未来に向けて、また自分が想像もしていない未来にも対応できるよう、日々コツコツと取り組んで力をつけたいです。この新たな挑戦によって、僕のようなラグビー選手、スポーツ選手の生き方が社会に認められ、そのキャリアを応援されるような未来になれば嬉しいです。


片岡将


PROFILE

片岡将
片岡 将 Kataoka Sho
1987年生まれ。香川県高松市出身。父親と兄の勧めで高校からラグビーを始める。関西学院大学を経て、現在は日野レッドドルフィンズに所属。ポジションはCTB。趣味は温泉、星空観賞。

Twitter : @123sh0 
Facebook : https://www.facebook.com/sho.kataoka.7
note : SBI大学院大学に入学しました(前編)

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