テクノロジーの観点からみると、FinTech(フィンテック)はイギリスで始まった動力革命(第一産業革命)、その後の重化学工業革命(第二次産業革命)、IT革命(第三次産業革命)、すべてをデジタル化し、ビジネスモデルを展開する新たなデジタルトランスフォーメーション(DT)革命(第四次産業革命)の潮流の中にあります(FinTech(フィンテック)は、このデジタルトランスフォーメーション革命の中にあります)。
このデジタルトランスフォーメーション(DT)革命では、「ポータル(ネットの玄関口)」、「SNS(ユーザー参加型のソーシャルネットワークサービス)」、「IoT(モノのインターネット)」「ビッグデータ」「AI(人工知能)」といった五大技術を駆使することが特徴であり、FinTech(フィンテック)は、下記のように定義されると言えましょう。
FinTech(フィンテック)=Finance(金融)×Technology(DT五大要素技術)
FinTech(フィンテック)は、これら五大要素技術を駆使することで、既存の金融機関と比較して、飛躍的に利便性が高く、低コストの金融サービスを実現しつつあります。今後も、五大要素技術が発展すると共に、金融のあり方を根本的に変えていくことが予想されます。
このような中、DT五大要素技術に長けた「新生代IT業界」と既存の「金融業界」との間に起こる5つの可能性をご紹介します。
1)金融機関が、Fintech企業を下請けとして利用する
2)金融機関が、Fintech企業を買収する
3)Fintech企業が独自の金融事業を展開し、金融機関を駆逐する
4)金融機関とFintech企業が連携してレベニューシェアする
5)Fintech企業が金融機関を買収する
第一次産業革命から始まった大きなテクノロジー革命の潮流の中、デジタルトランスフォーメーション(DT)革命は更に進むと考えられ、金融業界は大きな変革を迎えると考えられます。