事業承継にMBAが役立つ3つの理由

会議
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事業承継をするなら、会社のすべてを把握するのと並行して
経営者としてのスキルも身に付けなければなりません。

先代から継承する経験知とは別に、
自ら判断し課題を解決していくためのビジネスの基礎が必要です。

そこで注目されているのがMBA。経営管理修士と呼ばれる学位です。
事業を引き継ぐのに学位は必要ありませんが、
経営者として身に付けておくべきスキル、知識、考え方が体系的に学べます

この記事では事業承継をすることになった方に、MBAが事業承継に役立つ理由を解説します。

家業を引き継ぐことになったけど、やっていけるか自信がない
後継者の育成方法に迷っている
受け継ぐ側として、事業承継をなるべくスムーズに進めたい
とお考えの方はぜひお読みください。

事業承継は早くから取り組むべき課題

事業承継はなるべく早くから取り組むべき課題です。

2020年版中小企業白書によると、全国の社長の年齢分布は「70代以上」の占める割合が年々増加している一方で、
「40代以下」の構成比が減少傾向であり、経営者の高齢化が進んでいることが分かります。

経営者交代は遠くない将来に問題となるでしょう。
しかし事業承継には最低で5~10年かかると言われています。
ゆえに早めに始めておくべきなのです。


時間がかかる理由は、引き継ぐ知識やマインドが膨大であること。

中小企業庁の「事業承継ガイドライン」によれば、承継すべき要素は以下の3要素で構成されています。

  • 人(経営)の承継
    →経営権
  • 資産の承継
    →株式、事業用資産(設備・不動産等)、資金(運転資金、借入等)
  • 知的資産の承継
    →経営理念、従業員の技術や技能、ノウハウ、経営者の信用、取引先との人脈、顧客情報、知的財産権(特許等)、許認可 など


事業承継の構成要素(出典:事業承継ガイドラインより)


こうして見ると知識として覚えるだけでなく、人脈や従業員との関係など、
時間をかけて引き継ぐしかないものもあります。

ここでは大まかに挙げただけですので実際はさらに項目が増えます。
現経営者について、じっくりと一つ一つ学んでいくしかありません。


現場の経験だけでは経営スキルは学びきれない

工場

現場で学べることはもちろん多いのですが、それだけですと経験に頼った経営になりがちです。
いずれ伸び悩む時期が来るでしょう。

そんな時にビジネスの基礎があれば、課題を解決するための型として使えます。

体系的な経営の知識は現場の経験だけで継承するのは難しいため、自ら学んで手に入れるしかありません。
しかしどこから手を付けたらいいかわからないという方が多いかと思います。

そこで注目されるのがMBA
MBAなら実践を前提に経営学を体系的に学ぶことが可能です。

起業や大企業の経営だけに関係があると思われがちなMBAですが、
中小企業や個人事業の経営でも同様に活かせます。


経営スキルに関係なく経営を任されることも

メモする人

事業承継においては、経営スキルの高さとは関係なく経営を任されることもあります。

例えば病院。

病院長になるのは、たいていの場合「医師」です。
医師は医療のプロであって経営のプロではないのですが、院長になれば病院経営の中心にならざるを得ません。

それまでに幹部として病院経営に関わっていたとしても、
経営のすべてを委ねられたら果たして正しい判断ができるでしょうか
基礎となる知識がなければ難しいであろうことは想像がつきます。

平成30年度病院経営定期調査(一般社団法人 日本病院会など)によると、
平成30年6月は経常利益の比較では、全国の1046病院のうち53.8%が赤字病院でした。
本業からの利益である医業利益で比べても、59.7%が赤字となっています。

病院経営そのものの難度が高いのかもしれませんが、
前経営者から継承される知識や経験だけで、院のかじ取りをするのは大変そうなことがうかがえます。

病院に限らず、それぞれの職能についてのエキスパートが、本来専門ではない「経営」に関わることは起こりえます
そんな人にとってMBAは学ぶ価値が非常に高いものと言えるのではないでしょうか。


SBI大学院大学のMBAコースが事業承継に役立つ理由

論語

MBAコースはスクールにより特色があります。

本学の特色の中では
事業計画書の作成」「事業を推進していく人間力の育成」「経営者人脈の形成」が
事業承継にとくに役立つ要素です。

以下で詳しく説明します。

事業計画書の作成により経営者視点が身につく


SBI大学院大学では、2年次の「事業計画演習」の授業で事業計画書を作成します。

事業計画演習は学生が自身でテーマを決定し、
現実の事業と同じ前提で事業計画の設計を進めるゼミ形式の授業です。

収支計画、資金調達計画なども含めて設計した成果物は
発表会にて教員および学外の専門家からも評価・指導を受けるという極めて実践的な内容となっています。

高い精度を持ち実行可能な事業計画書を自身で作成する経験は、
経営者視点を育て事業を継承する際の大きな糧となるはずです。

すでに経営者として会社運営をされている在校生の方からは、
事業計画を立案するうえで、実行可能なプランに落とし込む力を鍛えることができています
という声をいただいています。

「事業計画書なんて見たこともないし、自分に作れるかどうか心配」という方もご安心ください。

事業戦略構築論」などの授業を通して事業計画書作成に必要な基礎知識を学んだうえで
事業計画書作成に取り組んでいただきます。

事業計画立案の基礎から実践までをしっかり学ぶことができるよう配慮されていますので、
まったく経験のない方でも大丈夫です。

SBI大学院大学の科目一覧



志念を共有化し、事業を推進していく人間力の育成


SBI大学院大学のMBAコースでは
ロジカルシンキングやファイナンス、戦略立案といった実務的なスキルの獲得に加えて、
人間力の育成にも重点が置かれているのが特徴です。

これは本学の学長である北尾吉孝の経験に基づいています。

これまで様々な企業を見、多くの経営者の方にお会いする中で、また私自身の経験から、経営者にとって最も大切なことは“人間学”を学ぶことであると、強く実感しています。事業は決して一人ではできません。多くの人の共感を得て、同じベクトルを持って力を合わせて進んでいく、“志念の共有化”がないと事業は成功しないのです。つまり、経営者の人間的魅力こそが事業を成功させる上で最も大切なことだと考えています。


特に後継者として会社を引き継いでいく場合、
初めから従業員とその家族、取引先、地域の住民といった多様なステークホルダーに囲まれながら
会社を運営していかなければなりません。

それだけに経営者の人間的魅力がものごとをうまく運ぶ場面も多いのではないでしょうか。

実際に事業の継承を修了後に予定されている本学在校生の方は
SBI大学院大学で磨かれる人間力は、事業の運営を含めさまざまな場面で効果を発揮すると思います
とお話しされており、価値を感じていただいています。

事業承継を控えている方にとって経営能力の向上は大きな課題ですが、
実務的なスキルとならび経営者としての人間的魅力をどう磨いていくのかも
決して軽視することはできません。

SBI大学院大学について


経営者人脈の形成


経営者にはリーダーの孤独やプレッシャーが付きまといます。
そんなとき問題意識を共有できる仲間がいると心強いものです。
しかし一般的な社会人をしている人が経営者に出会う機会は少ないのではないでしょうか。

本学は経営者属性を持つ人が集まってくる場所でもあります。

これから起業を考えている人はもちろん、もともと手掛けていた事業を発展させるために学びに来る人や
手探りで進めてきた事業運営に理論的な基盤を求めて入学を決める人もいます。

教員の中にも自身が経営者であったり経営に携わった経験をもつものが多数おります。

在学中にできた関係は、本学のOB会である「修己会」などを通じて修了後も続いていくものです。
経営者の人脈を形成する場としてもMBAコースは利用できます。

SBI大学院大学の修了生の声



まとめ

以上、MBAが事業承継に役立つ理由について解説しました。

後継者の育成は、現経営者の方にとって悩ましい問題です。
たとえ後継候補が長年一緒に仕事をした右腕だったとしても、
経営者の視点まで育っているかはわかりません。

現経営者が後継の育成に手を尽くす一方で、後を継ぐ側にもできることはあります。

経営者が変わっても今まで通り事業がスムーズに運営されていくように、
MBAの取得を検討されてはいかがでしょうか。

SBI大学院大学について詳しく知りたい方は、
資料請求および説明などのイベントを情報収集にご利用ください。

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