韓非子で考えるリーダーの在り方

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天安門

韓非子は中国古典。
秦の始皇帝も読んだと言われる書です。

韓非子では人の本性を利己的な欲を持った悪として考える
「性悪説」をとっています。

冷たい感じもしますが、
企業などでリーダーとなっている人には
そうとも言い切れない部分があるでしょう。

今回は韓非子をネタに
リーダーの在り方について考えてみます。


■性善説VS性悪説


人間の本性は善であるとするのが「性善説」です。
儒教の思想家である孟子はこの考え方でした。

性善説は日本で非常によく受け入れられ、
人の善に期待してものごとが進められる場面が多いです。

法律は作っても罰則は作らないなどはその例でしょう。

これに対して「性悪説」は
人の本性を利己的な悪と考えます。

中国をはじめ諸外国は基本的に性悪説の考え方で
社会が成り立っています。

ちょっとした違反で罰金を取られてしまう背景には
この考え方があります。


■性善説の限界


性善説は理想的な考え方ですが、
いっぽうでリーダーに忍耐と高いコミュニケーション力を求めます。

お互いの信頼に基づいていても、
けっきょく人は何をするかわからないからです。

「優しいだけではリーダーは務まらない」
行きつくのはおそらくそこです。

組織が大きくなってくると性善説では対応しきれないことが増えます。
管理や締め付けが必要なのは、ある程度仕方がないことかもしれません。


■性善説に期待をかけすぎない


日本では性善説に過大なまでに期待してものごとを進める傾向がありました。
それでうまくいった時期もあったのだと思います。

しかし今は変化が早く、多様性が高まっている時代です。
同じ日本人であったとしても、育ってきた環境や考え方が全然違います。

その前提に立てば、諸外国のように性悪説の考え方も
取り入れていかざるをえないでしょう。


■性悪説をどう取り入れるか


性悪説流の対応の仕方もある程度必要ならば、
どういう形でどの程度取り入れていくのか。
ここがリーダーの腕の見せ所といえます。

韓非子は本学でも扱っている科目です。
経営者には実務的なスキルだけでなく人間学が必要だと考えているからです。

シラバスはホームページで見ることができます。
興味のある方はこちらからどうぞ。
>>リーダーシップ特論 II(「韓非子」)のシラバス


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