リーガルマインドは白黒つけない

案内メール
法律

企業の不祥事予防や顧客の個人情報の保護など
企業活動にはますます法務知識が求められるようになっています。

法務知識というと、ケースに該当する
条文を取り上げて白黒決めるイメージですが、
実際はそんなに単純ではありません。

求められるのは「リーガルマインド」
知識を知っているだけでは、
法律を理解したとは言えないのが、
法務知識の難しいところです。


■リーガルマインドとは?


リーガルマインドとは、
物事の正しさや公平さにおける
ストライクゾーンを探す能力のこと。

論理的に考えつつも
争う双方の主張をバランスよく調整し、
みんなが納得できる結論を導き出さなければなりません。

決まった正解はなく、
たくさんの法律や条文を読み解くうちに
なんとなく身についてくるものなのです。


■あっちもこっちも立てるには?


リーガルマインドの例として、定食屋さんの
「ごはんお替り自由」を取り上げます。

ある定食屋さんは
「ごはんお替り自由」が大きな売りで、
学生やサラリーマンから好評でした。

ところが一部の利用者から
「お替りした人もしない人も同じ値段なのは不公平だ」
という意見が寄せられ、対応を考えることになります。

あなたならどうしますか?

食べ放題のビュッフェで小食の人が大食の人に
「不公平だ」とはいいません。
食べる量が違っても同じ料金を払うでしょう。
その意味では「お替り自由」は問題ありません。

一方で「大盛り+100円」「替え玉+150円」
のように量が増えたら料金もいくらか
上乗せするお店もあります。

だから「量が違うなら値段も変えてほしい」
という主張にも一理あります。

これらを勘案すると、たとえば
「お替りは有料とする。ただし+30円」
ならいいかもしれません。

これなら
「量が違うのに同じ値段は不公平だ」という人にも、
「お替り自由はサービスでいいじゃないか」
という人の両方の言い分を取り込めます。

このように、双方の側から考えて
ちょうどいいところに落とし込む感覚
リーガルマインドには必要なのです。


■法律からは逃れられない


企業活動にはたくさんの法律が関係する上、
経済環境が激しく変化するため頻繁に法改正が行われます。

企業自身とステークホルダーの利益を守るため
また無用なトラブルを避けるために、
法務関係者ではなくても最低限の知識と感覚は
つけておきたいところです


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