ファイナンスで最も重要なことは?山岸洋一教授にインタビュー

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ファイナンスで最も重要なことは?山岸洋一教授にインタビュー

7月13日の体験授業は「ファイナンス ~スタートアップとIPO~」。

担当講師の山岸洋一教授は、株式新規公開(IPO)ビジネス、M&Aアドバイザリー業務に長く携わってきました。
山岸教授に13日の体験授業も踏まえて、IPO、M&Aについてお聞きしました。

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Q1.ファイナンスの視点から見たIPOの特徴を教えてください


スタートアップの本質は、革新性と急成長と言われています。事業実績が少なくビジネスリスクが高いため、銀行借入の余地に乏しく、急成長のための多額の先行投資は、ベンチャーキャピタル(VC)への株式の発行による資金調達により賄われます。

そして、VCから資金調達を行う以上は、どこかでVCが資金を回収できるような機会(EXIT)を確保する必要があります。

最大のEXIT形態はIPOです。従って、スタートアップのIPOは、(1)会社の成長資金の調達と(2)VCのEXITという2つの意義が併存するという点が特徴です。


Q2.これまでのIPO、M&Aアドバイザリー業務で
象に残っているエピソードを教えてください


今回の体験授業ではIPOの話をしますが、私はもともとM&A畑の人間です。IPOビジネス9年の経験に対して、M&Aのアドバイザリービジネスは18年の経験です。

M&Aビジネスで印象に残っているのは、2000年代初頭、金融機関の不良債権処理が国の課題であった時期に、担当インダストリーであった不動産・建設業界の企業を対象とした数多くの再生案件に携わったことです。

銀行による債務免除を前提にスポンサー(買収者)を選定するため、2つのプロセスが並走し、かつ、ストラクチャーが複雑なのです。その上、債務者企業、複数のスポンサー候補、債権者である銀行など利害の異なる関係者が多い中、限られた時間内にまとめ上げる必要があるため、肉体的にも精神的にもきつかったです。ただ、その分、役割を果たし案件成立時の達成感が大きく、楽しんで取り組んでいました。


Q3.先生の授業を通して学生に最も伝えたいことを教えてください


ファイナンスにおいて最も重要なのは、資金提供者である投資家を理解することです。

体験授業で一番伝えたいのもこの点です。実際のIPOやM&Aの実務においても、投資家のニーズを把握することが最重要事項となります。

(1)スタートアップの株式価値評価と、(2)VCのビジネスモデルを扱う予定ですが、(1)のためには(2)の理解が必須です。

なぜならば、未上場段階でのスタートアップへの資金の出し手がVCだからです。(2)を学ぶことは、投資家(VC)のニーズを把握することに他なりません。そのあたりがしっかり伝わるように話ができればと考えています。


Q4.最近一番注視しているニュース、もしくは話題を教えてください


いろいろありますが、スタートアップ関連では、VCのガバナンス強化等を議論する有識者会議の動向、大企業によるスタートアップの買収事例。M&Aについては、経済産業省の企業買収における行動指針公表後に、数多く行われている同意なき買収提案について関心をもって見ています。

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これまでファイナンスに関わってこなかった方も「投資家のニーズを把握することが重要」という視点で捉えると、マーケティングなど他の科目との共通点を見いだせるのではないでしょうか?

体験授業「ファイナンス ~スタートアップとIPO~」
開催日時:7/13(土)10:00-12:00
参加方法:オンライン開催


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