佐藤さん:以前、業務上の調整相手の大半が民間企業の方々という、自衛隊の中でも特殊なポストについたことがあります。そのポストは、50歳半ばで若年定年する隊員と、20歳代で任期で退職する隊員の就職援護を行う部署だったのですが、調整相手である民間企業の方々と対等に話をするためにはMBAを取得しておいたほうがいいのではないかと考えたことがきっかけで取得を決めました。また、自衛隊で培った思考力がどの程度通じるか試してみたいとも思ったんです。
SBI大学院大学に決めた理由は、自衛隊においても必要とされるリーダーに必要な倫理的価値観や人間力を養うための「人間学」に関する教育を重視していたからです。
今思うことは、自衛隊で培った、ものごとを俯瞰的に捉え、多角的、本質的、中長期的に考える論理的な思考力については企業経営の分野でも充分通用するのではないかということです。他方で、リーダーとしての人生観や国家観、それに哲学的な思考力や組織運営に関する幅広い実務的な知識については、まだまだ足りていないと思います。SBI大学院大学での学びは、これから研鑽しないといけないことについて認識する上でいい機会となりました。
